何がきっかけだったか、今は覚えていない。
30になるかどうかくらいの時、急に家がほしくなった。
それは、所有欲から来るものではなかった。
土地も建物も何も持っていない、「ゼロ」から「住む」というところにたどり着くまでのプロセスのうち、建てる側の経験はありがたいことに今まで数多くさせていただいた。
でも、もう一方のいわゆる施主側のことを経験してみたくなった。
そう思い立つも、すぐに少し気持ちの寄り道をしてしまった。
茅ヶ崎、藤沢、平塚、大磯の周辺には、80年代から90年代までを中心として、
いまでは考えられないような贅沢なマンションが多数存在する。